「第48回正力松太郎賞」表彰式が開催されました 

2024.10.09

9月26日、東京グランドホテル(曹洞宗檀信徒会館)において、全国青少年教化協議会(全青協)主催による「第48回正力松太郎賞」表彰式が開催されました。 

全青協は、青少幼年の心に仏教のみ教えを届けようと、読売新聞社社主であった故・正力松太郎氏の呼びかけで、伝統仏教教団60余宗派と関連企業が協力して設立した財団法人であり、現在、大樹孝啓天台座主が会長に、服部秀世曹洞宗宗務総長が理事長に就任しています。 

同団体は、仏教精神に基づいた青少幼年の育成活動に尽力している個人・団体に対し、毎年「正力松太郎賞」を贈っており、本年は、曹洞宗から楠恭信師(福島県長照寺住職)、三重県曹洞宗青年会 和太鼓集団「鼓司」が奨励賞に選ばれました。

挨拶をする楠師

楠師は、「宗教者にしかできないケア」を大切にし、臨床宗教師として緩和ケア病棟での終末期ケアや神経難病患者の傾聴活動等に携わる一方、8年前からは仲間の医師らとともに多職種・行政との連携を図りながら、在宅医療の推進活動を行ってこられました。

また、青少年育成活動にも積極的に取り組まれ、特に、学校を舞台にした芸術祭、「ウォールアートフェスティバルふくしま イン 猪苗代」では、国内外から招聘したアーティストと地元の子どもたちが壁面作成を通じて交流するなど、地域一体となって郷土愛の醸成と、次代を担う世代の感性育成に尽力されています。 

三重県曹洞宗青年会 和太鼓集団「鼓司」は、三重県曹洞宗青年会の有志によって結成された和太鼓集団です。平成18年の活動開始以来、言葉で伝えることのできない悟りの世界を、和太鼓の「音と所作」で伝えることに取り組んできました。三重県津市出身のプロ和太鼓奏者、服部博之氏の指導のもとで練習を重ね、服部氏に作曲いただいた曲を全国各地で披露。「鼓司」の演奏活動は海外からも評価され、マレーシアや韓国、中国などでも公演を行っており、演奏を通じた教化・支援活動は、文化、教育、国際交流の分野へと発展を遂げています。 

鼓司のメンバーと和太鼓奏者の服部博之氏