離檀料・墓じまいに関する報道について
2023.10.25
宗務庁より
昨今、テレビ、雑誌等にて、離檀料・墓じまいという言葉を用いた報道がなされています。特に、「離檀料は一般的に〇〇万円」というように、あたかも離檀料に相場があるかのような報道や、寺院維持や住職の生活保障のために離檀料を請求する寺院があるかのような意見が述べられることがあり、誤った認識が広がることを懸念しております。そこで、正確な情報に基づく報道を行っていただくため、宗門の見解として以下のとおりご案内申し上げます。
1、離檀料について
(1)宗門公式としての離檀料に関する取り決めはありません。
(2)特段の理由により離檀される場合において、檀信徒から、離檀料を頂くようになどという指導も行っておりません。
(3)離檀に当たり、これまで先祖代々がお世話になった感謝の気持ちとして、布施を納めてくださる場合がありますが、(1)、(2)に記載のとおり、宗門において統一的な取り決めや指導はありません。地域の風習や慣行、寺院と檀信徒との関係性において、当事者間の話し合いにより決まるものと考えております。
(4)菩提寺との関係について疑問や要望をお持ちの場合は、出来る限り早い段階で、菩提寺にご相談されることをお勧めします。
2、墓じまいについて
(1)宗門公式として墓じまいという用語は用いておりません。
(2)使用している墓地区画を、特段の理由により別の場所へ移す場合、市区町村から墓地改葬許可を得た上で、墓地区画内の墓石を撤去し、原状に復することが必要となります。この場合、墓地撤去費用等の工事費用がかかる場合があります。また、墓地使用規則等が存在する寺院においては、当該規則等で定められた手続や義務を遵守すべき場合があります。墓地使用規則等の有無・内容については、墓地管理者(寺院墓地の場合は菩提寺の住職等)にお尋ねください。
曹洞宗宗務庁