大本山總持寺開山太祖瑩山紹瑾禅師700回大遠忌 東北管区予修法要開催報告
初夏の清々しい風が久保田城のお堀を吹き渡る6月21日、そのお堀端の秋田キャッスルホテルにおいて東北管区の大本山總持寺開山太祖瑩山紹瑾禅師700回忌大遠忌予修法要が曹洞宗宗門護持会東北地区管区集会と併設し厳修された。
午後1時より予修法要開式。始めに服部秀世宗務総長からの挨拶、そして大本山永平寺貫首・南澤道人猊下御導師の下、恭しく伝供十八拝出班焼香の法要が執り行われた。法要を終えての御垂示では「お釈迦さまより歴代のお祖師さまそして高祖道元禅師さまが伝えた正法を、解り易く人々に伝えたのが太祖瑩山禅師さまであります。瑩山禅師さまは『たとえ難知難遇の事有るとも必ず和合和睦の思いを生ずべし』とお説きになっておられます。人々の苦悩を我がことのように受け止め、相和して生きることに努めましょう」と陳べられた。猊下の退堂を「正法御和讃」でお送りした後、渡辺啓司大遠忌総監の挨拶をもって閉式となった。
終了後暫時の休憩を取り宗門護持会東北管区集会が行われた。この度は全日程を半日で終えるという変則的な時間設定となった。出席者の多くが自動車での参加という時世となり、秋田市は秋田自動車道が直通で東北道につながっているのみで、一般道を使わずに来秋することのできる県は宮城、福島、岩手の県南地域に限定される。また、コロナ禍の影響で宿泊施設も収容人数の大きい温泉地のホテルが廃業または規模を縮小するという中、同一会場での諸行事の執行及び宿泊が可能な施設が無く、従来の内容で行うには二泊の行程が必要となる教区も少なくないということで、やむなく短縮した時間での開催とした。
さらには、本年は東日本大震災から十三回忌に当たり、物故者の慰霊法要は是非とも行いたいとの管区宗務所からの声は大きく、開会式に引き続き大震災慰霊法要を修行した。続いての研修では、時間は短くなったが、太祖瑩山禅師さまのご一生を参集された護持会長さまに解り易く知っていただくものにしたいと、梅花流詠讃歌による瑩山禅師さまの御一代記を上演した。これは特派師範であった北秋田市龍泉寺住職・佐藤俊晃師が企画・演出し、ほら貝や太鼓を使い、大本山總持寺の大般若祈祷の様子などを取り入れたドラマとなっている。秋田宗務所管内の師範・詠範はじめ多くの方々の協力のもとに上演することができた。参加の方々にも非常に好評であった。
諸事情により予修法要と管区集会あわせて一日の開催となったが、無事に円成したことに安堵している。開催にご尽力いただいた関係各位と、開催県の実情をご理解いただいた大遠忌局及び宗務庁の皆さまに感謝を申し上げ、報告とする。