令和5年度梅花流全国奉詠大会 開催報告
5月24日(水)、清々しい初夏の晴天の下、令和5年度梅花流全国奉詠大会が東京ガーデンシアターで開催されました。新型コロナウイルス感染症の影響で、4年ぶりの開催となりました。今年は東日本大震災から12年、犠牲者の13回忌を迎えたことから、本大会のテーマは「復興」でした。
なお、本大会もYouTube「梅花流詠讃歌」チャンネルにおいて、大会の様子をライブ配信し、会場に来ることができない方がたにも大会の模様が伝えられました。
【第一部 開会】
定刻となり、大梵鐘の鳴り響くなか、徐々に暗転。ソプラノ歌手の北野里沙さんが「あすという日が」という「復興」をテーマにした歌を披露されました。正面のスクリーンには、被災地の復興へと歩む数々の写真が映し出され、被災地に改めて思いを馳せるひとときとなりました。
続いて、開会の挨拶では大会長の服部秀世宗務総長が大会の開会を宣言し、令和五年度梅花流全国奉詠大会が始まりました。
引き続き行われた「お誓い」では、福島県恵倫寺梅花講の兼子喜美子さん、岩手県龍泉寺梅花講の吉田吉子さん、宮城県法山寺梅花講の星澤茂子さんを挙唱司に、参加者全員で唱和しました。
【第二部 法要】
開会式では、内局、伝道審議会委員が両班と後両班を務め、「三宝御和讃」を唱える中、服部秀世宗務総長の先導のもと、曹洞宗管長・大本山總持寺貫首石附周行禅師が上殿されました。
石附管長猊下が舞台中央で拈香法語を唱えた後、参加者とともに『般若心経』を読経し、続いて「大聖釈迦牟尼如来讃仰御詠歌(紫雲)」を奉詠しました。
開会法要に引き続き、石附管長猊下を導師に、梅花講員物故者・自然災害物故者追悼法要が行われ、梅花講員物故者の供養と自然災害物故者の冥福を祈るため、『舎利礼文』の読経と「追善供養御和讃 四番」の奉詠が、心ひとつに合掌し執り行われました。
その後、管長猊下との「相見の拝」に続いて、御垂示がありました。石附管長猊下は「皆さまのお唱えは、自身の信仰と誓願だけでなく、至るところに響き渡っていると受け止めて欲しい」と全国の講員への激励のメッセージとともに、祝意を示されました。
【第三部 登壇奉詠】
今大会の登壇奉詠は、八組各50名ずつが登壇し、正坐・坐行にて唱えられた。各組、日頃の研鑽の成果を大いに発揮し、素晴らしいお唱えを披露されました。登壇奉詠を終え、舞台袖に戻ってきた講員たちの安堵の表情が、とても印象的でした。
【第四部 清興】
今年の清興は、バリトン歌手の平林龍さんとソプラノ歌手の北野里沙さんによる梅花流二部合唱が披露されました。平林龍さんは、新たな試みである梅花流二部合唱曲の編曲者で、参加者とともに二部合唱をする場面もありました。本大会のテーマである「復興」にちなんだ曲を含む、全一一曲を歌い上げ、会場は大いに盛り上がりました。
【第五部 閉会式】
司会より本大会の閉会の時が近づいてきた旨のアナウンスがあり、「坐禅御詠歌(浄心)」の独詠で一同が心静かに坐り、広い会場はひとときの静寂に包まれました。
その後、副大会長の戸田光隆伝道部長より閉会の言葉が述べられました。登壇奉詠の素晴らしいお唱えを称賛し、梅花流の素晴らしさを多くの方に伝え続けてほしいと伝え、次回の令和7年度も「東京」で開催すると発表されました。
【フィナーレ】
フィナーレは、再び平林龍さんと北野里沙さんが登場し、「まごころに生きる」を参加者全員と一緒に合唱しました。大きな拍手に包まれながら、4年ぶりの梅花流全国奉詠大会は閉幕しました。