「SDGs for School×曹洞禅」サマーイベントを開催しました
8月24日、東京グランドホテル5階研修道場において、「衣」をテーマにオーガニックコットンを使用した布ナプキンを作製するワークショップが開催されました。
これは、曹洞宗SDGs推進委員会と、曹洞宗宗務庁が発行する『てらスクール』(宗門寺院向け冊子)の連載「SDGs for School×曹洞禅」の編集メンバー、一般社団法人シンク・ジ・アースが協力し、情報発信をするだけでなく、読者とつながり、ともにSDGsについて学びを深めたいと企画されたものです。
当日は、「SDGs for School×曹洞禅」編集メンバーである学生たちを中心に宗門内外から、会場に約30名、とオンラインからも参加がありました。
まず初めに編集メンバーをサポートする山藤旅聞先生(新渡戸文化中学・高等学校教諭・副校長)より、開会の挨拶があり、編集メンバーが各自自己紹介しました。
その後、山藤先生による「SDGsの本質について」の基調講演があり、「地球の資源は有限であり、30年前と比べると、生産される資源より、人が消費する量が上回っていて、近い将来地球の資源は限界がくるであろう」と述べられ、対症療法にとどまらず、一人一人が根本治療となるような行動の転換が必要ではないかと説かれました。
休憩をはさみ、今回のワークショップで「なぜ布ナプキンを作製するのか」について、アフリカで活動をされているshihoさんより、「家族皆が食べ物を満足に食べられない生活環境のなかで、ナプキンを買うお金がなく、月経の期間中、学校に行くことができない少女や、ナプキンを購入するため売春せざるを得ない女性たちがいます。その一つの支援の方法として、洗ってくり返し使える布ナプキンを配る活動をしています」と説明がありました。さらに、今回のイベントにオーガニックコットンを提供された「メイド・イン・アース」代表取締役の前田剛氏より、通常のコットン(綿花)栽培による健康被害や、オーガニックコットンについてお話がありました。(詳しくはこちらmade in earth)
その後、編集メンバーであるみのりさん(高校2年生)より布ナプキンの作製方法の説明があり、参加者全員でオーガニックコットンの布ナプキンを作製しました。ワークショップ後の交流会では、「私たちが当たりのように使っているものが、ある人にはとても大きな価値があり、人権を守るものであることを学びました。自身の消費生活を見直したい」という感想や、自分が今後行動したいSDGsとして「ゴミを出さないよう本当に必要な物か吟味してから買う」など意見がありました。
最後に、曹洞宗総合研究センター常任研究員の宇野全智師よる、「禅とSDGs」についてのお話と坐禅指導があり、参加者全員でいす坐禅を体験しました。