「アースデイ東京2019」に「-禅の実践プログラム- Earth禅堂」を出展しました。
平成31年4月20日(土)・21日(日)の両日、都内・代々木公園を会場に、地球のことを考えて行動する環境イベント「アースデイ東京2019」が開催され、「曹洞宗宗務庁」では、体験型ブース展示「ー禅の実践プログラムー Earth禅堂2019」を出展しました。
一昨年、昨年と続き3回目のブース出店となりますが、今年初めての取り組みとなる「Earth食堂(じきどう)」を出店して、「禅粥(玄米のおかゆ)」を販売しました。初日は、「東京グランドホテル」の料理人の協力を得て、大本山永平寺の沢庵、大本山總持寺の胡麻塩をお粥に添えて、一杯300円で提供したところ、一時は行列ができるほどで、限定一日200食が完売し、追加してお粥を仕込むほどでありました。曹洞宗の修行道場で、食されているお粥とあって、立ち止まって見学する来訪者の方がたも多く、食に関する健康に高い関心を寄せられていました。
また、そのお粥を、実際の修行僧が作法に則って、召し上がっていただくことができる「食作法ワークショップ」ブースを設置しました。
参加された方は、僧侶の手ほどきを受け、作法にしたがって、「五観の偈」(お粥をいただく前に唱える偈文)を唱和し、その解説を聞きながら、お粥をいただき、食べ終わると、注がれたお湯で食器を沢庵で綺麗に洗い、そのお湯を飲み干していました。その作法は、地球のエコに寄与するものであり、飽食の時代と離れて、水と食べ物を大切にする心を養うことに通じるものであります。
「アースデイ東京2019」が目指すSDGs(持続可能な開発目標)の「ゴール2、飢餓をゼロに」「ゴール12、つくる責任 つかう責任」について考えさせられる機会でもありました。
また、「Earth禅堂」内では、畳を敷き和室を設え、坐禅を希望する方は、僧侶による坐禅の手ほどきを受けたあと、足を組み、静かに坐禅にふけっていました。障がいをお持ちの方でも、イスや車いすのままで坐禅ができるようになっており、時には、手話で坐禅の作法を教える場面もありました。SDGsの「誰一人取り残さない」という精神によるものであります。
その他、禅堂内にはキッズスペースを設け、「公益社団法人シャンティ国際ボランティア会」のスタッフの援助のもと、子供たちが、「かるた」等で遊べるようにして、終始、子供たちの笑顔がたえない場となっていました。
二日目の、「Earth Day Tokyo 2019トークテント」では、「禅の思想から、食を考える」をテーマにトークセッションを行なわれました。全国曹洞宗青年会が制作した映画「典座ーTENZO」を通じ、禅と食、そしてSDGsとの関わりの中から、地球一個分の暮らしに向けて禅の思想や実践が提案できることについて、曹洞宗総合研究センター専任研究員である宇野全智(Earth Day Tokyo 実行委員)師の進行のもと、監督の富田克也氏、主演の河口智賢師(全国曹洞宗青年会副会長)によるディスカッションが行なわれました。
二日間で、坐禅や写経ができる「Earth禅堂」ブース、お粥を提供した「Earth食堂(じきどう)」には、あわせて3,000人ほどの来場者にお越しいただきました。
「禅」に関心を寄せられる方がたが、年々多くなってきております。
来年は、東京オリンピック開催の年でもあり、海外の多くの方がたが来日されますので、SDGs(持続可能な開発目標)を掲げ、「禅」の実践を通じ、地球の環境問題について、少しでも想いをはせていただけるよう、「アースデイ東京」と共に歩んで参ります。ご来場いただいた皆様には、お越しいただき誠にありがとうございました。