「アースデイ東京2018」へ「Earth禅堂2018」出展報告
平成30年4月21日(土)・22日(日)の両日、都内・代々木公園を会場に、地球のことを考えて行動する環境イベント「アースデイ東京2018」が開催され、曹洞宗は昨年に引き続き、体験型ブース展示「Earth禅堂2018」を出展しました。
アースデイとは、1970年にアメリカで始まった市民運動で、毎年4月22日を「地球のことを考えて行動する日」とし、世界各地で様ざまな活動が行われています。2001年より開催されている「アースデイ東京」は、毎年10万人が集まる日本最大級の環境フェスティバルとなっています。
今年より「アースデイ東京」では、国連が定めたSDGs「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)をメインコンテンツに取り入れ、持続可能な社会にむけた取り組みやアイデアの共有を提案。これをうけ、曹洞宗宗務庁内に「Earth禅堂実行委員会」を設置し、今回のテーマを「曹洞禅的SDGs」とし、全国曹洞宗青年会、曹洞宗婦人会、公益社団法人シャンティ国際ボランティア会に協力をあおぎ、SDGsが掲げる目標にいかにコミットできるか、それぞれアイデアや特性を活かし、共同で企画を推進しました。
昨年よりブース面積を2倍にし、坐禅や写経、写仏、匂い袋づくり、ビースブレスレットづくりのワークショップを展開。今年より設けたキッズスペースでは、絵本翻訳のワークショップや、民族衣装着付け、曹洞宗かるた、ぬり絵体験など、あらゆる年齢の方が気軽に立ち寄れるよう工夫しました。また、ブースの中央には目玉となる花御堂を設け、誕生仏への甘茶かけ体験や、僧侶による法要を行いました。この他パネル展示や顔出しパネル、全国曹洞宗青年会が製作中の短編映画「典座」や、公益社団法人シャンティ国際ボランティア会の活動を紹介する映像上映など盛りだくさんの内容で、期間中「Earth禅堂」ブース来場者は昨年を大きく上回る約3,000人に上りました。参加者からは、お寺にいってみたい、また坐禅をしてみたいという声が多く聞かれました。
また、初日は11時より、「アースデイ東京」メインステージで開催に先立ち、 「場開き」として、曹洞宗総合研究センター宇野全智専任研究員ならびに研修生による法要イベント「禅と祈り」が披露されました。「原爆の残り火を囲んで」をテーマに、福岡県星野村から運ばれた原爆の残り火を灯したランタンを囲み、声明の披露と同時に散華も行われました。アースデイスタッフも壇上に立ち、来場者の安全や人々の平和、地球の安寧、併せて世界から核の脅威がなくなることを祈りました。最後に1分間の黙とうが行われました。
午後2時からは人種、民族、国籍、宗教をはじめとする様ざまな違いを越え、持続可能で平和な社会を願う多様な人たちが一緒に渋谷の街を歩く「SDGs ハッピーアースパレード」が行われ、「Earth禅堂」からも多数参加しました。
2日目の早朝には、前日にぎわった会場をキレイに気持ちのいい「アースデイ」にしようというNPO法人の活動に、約15名の僧侶が参加し、代々木公園会場のゴミ拾いをしました。
曹洞宗が環境を掲げて活動していることに加え、普段お寺とのご縁がうすい方、僧侶と話す機会の少ない方へ、今までと違ったかたちで「禅」のアプローチをすることができ、大変有意義な出展となりました。今後、反省点も含め実施内容や評価を検証し、来年へつなげて参ります。