「第6回曹洞禅フォトコンテスト」の入賞作品発表
曹洞禅フォトコンテストは、第6回を迎えることになりました。今回のテーマは、「誰一人取り残さない世界~のこしたい日常 あたらしい日常~」です。
【審査員 鵜川真由子先生より総評】
今年初めて審査を担当することになり、皆さんの力作を真剣に、そして楽しく拝見しました。2020年は経験したことのない出来事が起こった大変な年となりました。様々な思いの中でこれまでの生活や価値観を見つめ直すことになった方も多いかと思います。
コンテストのテーマも「お寺での光景」から「日常」へと変わったため、被写体への向き合い方にも変化があったのではないでしょうか。
「日常」を切り取るのは簡単なようで実は難しいのですが、それははっきりとしたテーマ(答え)があるわけではなく撮影者の感性や感じ方に寄るところが大きいからです。
今回応募頂いた作品では「桜」「富士山」「お祭り」といったモチーフが多く見受けられました。撮る対象としてはフォトジェニックであるし目標としやすいのですが、他の作品と表現が似てしまうため個性を出しにくいということになります。
今回のテーマは「誰一人取り残さない世界 ~のこしたい日常 あたらしい日常~ 」ですから、より身近にあって、大切に思う存在や出来事を表現している作品に注目しました。その中から「他の人にはない視点」や「ユーモア」「希望」などの要素を持った作品が多く選ばれています。
ひとつ残念だったことは、組写真についてです。組にするとストーリーを伝えることができる反面、セレクト次第で表現が大きく変わります。クオリティや方向性にばらつきがあり、一枚で見るといいけれど、組写真としては惜しかったという作品もありました。単写真で見せるのか、組にするのか、その場合のセレクトはなど、もう一度じっくり吟味して頂くとまた違った表現が生まれるかもしれません。
何でもない「日常」を切り撮ることは宝探しのようなものです。心が動いた瞬間にシャッターを切り、ご自身にとって大切なものを残していただければ幸いです。
過去のフォトコンテスト
入賞作品
審査報告