【International】南アメリカ紹介動画 ~世界に広がる曹洞宗 南アメリカ編~

2018.06.14
南米紹介動画「南アメリカ曹洞宗のあゆみ」より

曹洞宗のみ教えは、日本のみならず、ハワイ、北アメリカ、ヨーロッパ、そして南アメリカと世界各国に広まっております。一昨年はハワイ国際布教総監部管内、昨年は北アメリカ国際布教総監部管内の活動を紹介した動画が作成され、曹洞禅ネット・多言語ウェブサイト上における映像型教化資料として日本語及び英語で掲載されております。本年は南アメリカ国際布教総監部管内で撮影、編集した動画を二本作成し、4月1日より公開しております。
1本目は「南アメリカ曹洞宗のあゆみ」と題し、南アメリカにおける曹洞宗の布教活動の歴史を紹介するものです。今から115年前、1903年に上野泰庵師がペルー共和国へと渡り、日本からの移民のために曹洞宗の南アメリカにおける布教活動は始まりました。動画では、まず日系寺院に焦点を当て、寺院が伝統行事などを通して地域社会に根差して活動する様子を紹介し、今日では日系人のみだけではなく、南アメリカ各国の人々が曹洞宗のみ教えを信仰し実践している様子を描きました。
2本目は「禅とともに―S o t oZen Buddhism in South America」と題し、特にブラジル連邦共和国内における布教活動の様子を撮影しました。自然豊かな土地で伝統的な曹洞宗の教えを学ぶ場、また国内第一の都市サンパウロにおける参禅の場、そして子どもたちに禅の心を伝え未来の指針を提供する場、と日本から伝わった曹洞宗の教えが文化や風習、社会情勢などに応じ、その土地、その土地にあわせて布教活動を展開している様子を描きました。
 

南米紹介動画「禅とともに」より

日本国内から見れば、魅惑の観光地としての南アメリカの印象が強いかと存じます。また南アメリカ各国では経済発展に成功し現代的生活を享受している人が増えている一方、年々格差は広がり、日本とは比較にならないほどの治安の中で生活をしています。そのような環境下においても、一仏両祖のみ教えをともに学び、ともに歩んでいくことにより、よりよい社会を形成するために不惜身命の思いで活動している現地の宗侶、檀信徒、参禅者の姿が伝わればと存じます。
お釈迦さまのみ教えはインドより中国、日本に伝播し、それぞれの地で成熟してまいりました。そして道元禅師の時代からおよそ800年の年月をかけて日本における現在の曹洞宗は形成されてまいりました。
南アメリカ各国においても今後50年、100年、さらに時を重ねていくなかで、現地の人々によって熟成され、我々の想像もつかないような形で発展し続けていくでしょう。この動画を機に曹洞宗の国際布教への益々のご理解とご協力、また遥か遠く南アメリカにも思いを馳せていただければ幸いです。
最後に本動画を撮影、編集、公開するにあたりご尽力賜りました皆さま方に、心より御礼申し上げます。

(南アメリカ国際布教総監部記)

 

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