【International】ヨーロッパ国際布教総監部管内 寺院紹介 古海寺~古えの海の寺~

2017.12.08
暁天坐禅

潮音山古海寺は、大西洋を望む、フランス西部ブルターニュ地方のヴァンヌ市の市街地に位置しています。
古海寺は、大本山總持寺貫首江川辰三禅師猊下のご厚情により、勧請開山としてお迎えし、2017年には大本山總持寺の御直末の允可を頂戴いたしました。
私、クレポン道環が住持を務め、クレポン清城国際布教師がそれを補佐しています。両名とも、ヨーロッパ国際布教の黎明期であった1970年代に弟子丸泰仙老師の下で参禅を始め、直に教えを受け、弟子丸師に就いて得度しました。その後、私自身は江川辰三禅師の、クレポン清城は大塚雄参老師の法を嗣ぎ現在に至ります。
古海寺は、1995年にヴァンヌ市で創始された坐禅会が母体となり、2012年には曹洞宗の海外特別寺院となりました。現在、活動に参加し、寺を支援している15名の僧侶、数名の高齢者も含めて、60名のメンバーがおります。
この寺は市街地でも交通アクセスの良い地域の建物の中にありますが、樹木に囲まれた静かな場所であり、近くには小川も流れています。建物の中には、坐禅をし行鉢する禅堂があり、摂心の際にはここで寝泊まりもしています。同じ建物の中に法堂があり、法要や提唱をする場所となっています。
古海寺には住み込みで修行する者はおりませんが、参禅者も僧侶も通常はここに通いながら、社会の中で仕事をしています。
ここでは曹洞宗の伝統に則った修行を、西洋でも修行できるような形で行じております。主な活動は、坐禅、法要、応量器を用いた食事、袈裟の裁縫、提唱、口宣、独参、写経、写仏、『正法眼蔵』の講義、得度式などです。こうした日常の行持の他に、4半期ごとに近隣の修道院を借りて摂心を行っています。
私たちは、曹洞禅の宗教的次元において修行と学修を深めることを中心とし、現代世界において仏道を相承させていくことを目指しています。

 (クレポン道環記 ヨーロッパ国際布教総監部訳)

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