【人権フォーラム】2025(令和7)年度教区人権学習会について

2025.04.10

令和7年1月号掲載の「人権フォーラム」には、「これからの教区人権学習について」という記事を掲載いたしました。

宗門における人権学習は多岐にわたります。しかしながら、それぞれの学習目的や参加者に得てほしいものが必ずしも明確でない、という課題がありました。また、2000(平成12)年より実施を要請している教区人権学習は、地域に根差した学習機会として、身近な問題を共有する場としての役割が期待される一方で、全国共通のテーマ設定により、地域の実情との間に乖離が生じる場合もありました。詳しくは当該記事を改めてご確認ください。

こうした背景から、今年度は各地域の実情や全国で共有すべき人権課題を把握するオンラインアンケートを導入した教区人権学習会を企画いたしました。アンケートを通して、参加者の皆さまの声を直接うかがい、今後の人権学習の企画・運営に活かし、より実情に即した人権学習へと改善してまいります。

昨年度(2024年度)は「人権と災害2」と題し、災害時における「基本的人権」について、平時からの備えや実践の必要性を学習していただきました。今年は戦後80年という節目の年であり、世界に目を向ければ多くの人々が紛争に巻き込まれている現実があります。このような状況下で、平和について「基本的人権」を軸に考えることの重要性が高まっています。

そこで、2025年度の教区人権学習では『基礎テキスト「人権」』学習補助視聴覚教材第2章『「基本的人権」について』を用いた学習をお願いいたします。

学習会の形態について

本年度の学習会は2つのステップで構成されています。

、学習補助視聴覚教材の視聴
『基礎テキスト「人権」』を学習する際の補助教材として作成された視聴覚教材です。法政大学法学部・金子匡良教授による『「基本的人権」について』の解説です。

内容は日本国憲法の三つの原則「基本的人権の尊重」「国民主権」「平和主義」を軸に憲法学者の視点から、「基本的人権」を総括するものとなっています。

2、人権学習向上を目的としたアンケートへの回答
教材の視聴を通して学んだ内容だけでなく、今後の人権学習のあり方について考えていくためのオンラインアンケートにご回答いただきます。このアンケートは、今回の学習の振り返りと、今後の人権教育の方向性を検討するための基礎資料となります。アンケート調査は、15分から20分ほどの回答時間がかかり、参加者の皆さまにもご負担のかかるものと存じますが、この学習の趣旨と目的をご理解いただき、ご協力をお願い申し上げます。

 

アンケート調査では、参加者の基本情報、教区人権学習の内容、過去の学習経験、今後の学習希望などについてお尋ねします。調査結果は、効果的な人権教育の企画・実施、人材育成、啓発資料作成、地域特性への対応などに活用し、人権意識の高い僧侶・檀信徒の育成に繋がる学習機会の提供を目指します。

また、実施報告についても、昨年度よりオンラインフォームでの提出が可能となりましたが、2025年度からは原則としてフォームでの報告をお願いいたします。寺院専用サイトの「学び」から「人権」のページからも回答可能です。いただいたご報告は、人権本部から宗務所へお伝えいたします。

人権擁護推進本部 記