梅花流詠讃歌【梅花照星に似たり】④
ちょうど昨年、4月1日から21日にかけて、曹洞宗のご本山の一つである總持寺におきまして、太祖瑩山紹瑾禅師700回大遠忌の本法要が勤められました。
この期間だけに限らず、一昨年から関連の諸行持も行われ、多くの方が参拝されたことと思います。
50年に一度という難値難遇の法要なので、多くの方に参加していただきたいとの思いで、私が住職を勤めるお寺でも早くから檀信徒の皆さんに参拝旅行の参加を呼びかけました。
お陰さまで、15名の団体で報恩参拝に出かけることが出来ました。諸物価高騰の折から、ご参加いただけたことがとても有り難く、皆さんのお力添えなくして今回の参拝は実現しなかったものと、思い出深い大遠忌参拝となりました。
隔ての心なきゆえに 流水の海に入るに似て
ともに生きんと相集い 励まし暮らす爽やかさ
「四摂法御和讃」の四番は、人々を仏道へ導くための具体的な行動の一つである同事を詠います。
常に周りの人に敬意を持って接し、相手を尊重する心を持つためには、海と川のようにお互いが広く受け容れる心を持たなければなりません。
お互いが手と手を取り合って共に生きる暮らしをしましょう、と励まし合ってこそ清々しく生きていけるということです。
昨年の大遠忌法要期間に、瑩山禅師が晩年に示された『洞谷記』中の「当山尽未来際置文」にある「師檀和合して親しく 水魚の眤づきをなし 来際一如にして 骨肉の思いを致すべし」の言葉が禅師の教えに触れるキーワードとして広められました。 これは、お寺と檀信徒が親しく和合して、水と魚のように関係し合い、未来に渡って一体となり、肉親の間柄のような思いで共に歩みなさい、とのお示しです。同事の教えは、瑩山禅師の「師檀和合」のお示しに通ずるものです。昨年の大遠忌参拝旅行は、私にとってまさに師檀和合の心を参加者の皆さんと共有する機会でした。
いよいよ4月。新しい年度がスタートします。入学、入社と新生活が始まる方、新しくお寺での梅花講活動を始める方もおありでしょう。瑩山禅師が示された和合の心を自分の心にいただきながら共に生きていきたいものですね。
静岡県官長寺 住職 大田哲山